消防団車両にAED配備を―「地域の中を動くAED」という発想を―

9月議会の一般質問では、消防団のポンプ車などへのAED配備について取り上げました。
質問に入る前に、7月28日に発生した令和8年熊本地震、また8月に千葉県を襲った記録的な豪雨により被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げました。こうした災害を目の当たりにするたび、改めて平時から「もしもの時」に備えておくことの重要性を感じます。
AEDは「必要な時、必要な場所にある」ことが大切
現在、市内では公共施設や学校などにAEDが設置されています。
AEDは、いざという時に人の命を救うことのできる、大変重要な救命機器です。
私自身、親族が実際にAEDがその場にあったことで命が助かった経験があります。
だからこそ私は、
AEDは、必要な時に、必要な場所にあることが何より重要
だと考えています。
特に大規模な震災が発生した場合には、救急要請が同時多発し、道路状況などによって救急車や常備消防が迅速に到着できないことも想定しなければなりません。
そのような時、地域の中から現場へ出動するのが消防団です。
清瀬市には7つの分団があります。
そこで私は、
「消防団のポンプ車にAEDを搭載してはどうか」
と提案しました。
ポンプ車にAEDを搭載すれば、消防団が災害現場へ向かうと同時に、AEDも現場へ向かうことになります。
私はこれを、「地域の中を動くAED」と表現しました。
多摩市では消防団車両すべてにAED
実際に東京都多摩市では、消防団の指揮車1台とポンプ車10台、計11台すべてにAEDを配備しています。
また、消防団員は救命講習を受けており、多くの団員がAEDを扱うことができます。
AEDが消防団車両にあれば、火災や震災の時だけではありません。
訓練や試運転、警戒などで地域を走行している際に、交通事故や急病人などの救命事案に遭遇した場合にも、活用できる可能性があります。
もちろん、消防団に救急業務を担っていただこうという話ではありません。
救急車が到着するまでの間に、一人でも多くの命を救うための手段を、地域の中にもう一つ備えておく。
そのための装備として、7つの分団のポンプ車と指揮車1台、合わせて8台へのAED配備を検討してほしいと市に求めました。
市からは「団本部と協議しながら検討」
市からは、かなり前向きな答弁をいただきました。
消防団車両へのAED配備について、
救命体制を強化する取り組みであると認識している。
との答弁がありました。
さらに、心停止が発生した場合、救命率は1分ごとに約7%から10%低下するとされており、救急車の到着を待たずAEDを使用できる環境を整えることは、救命率向上につながるとの説明もありました。
消防団のポンプ車は地域の現場へ迅速に到着することができるため、救急隊より先着した場合に初期救命措置ができることは大きなメリットだという認識も示されました。
一方で、AED本体や消耗品の費用、保守点検、団員への継続的な訓練や再講習など、導入にあたっての課題もあります。
その上で、
他自治体の事例や費用面を精査し、清瀬消防署とも連携しながら、団本部と協議して検討していく
との答弁をいただきました。
では、実際にいくらかかるのか
前向きな答弁をいただいたので、再質問ではもう一歩、具体的な費用について伺いました。
今回提案しているのは、7分団のポンプ車と指揮車1台、合わせて8台です。
AEDには購入だけでなく、リースという方法もあります。
そこで、
「8台に配備するとした場合、年間どの程度の費用が必要になるのか」
と質問しました。
市の答弁では、
8台を購入した場合 約230万円
リースの場合 約38万円
との概算が示されました。
このほか、パッドやバッテリーなど消耗品の交換費用がかかります。
購入かリースかについては、使用年数やメンテナンス、消耗品交換なども含めて比較していく必要があります。
ただ、8台をリースした場合で年間約38万円という数字が示されたことで、私は、十分に具体的な検討ができる金額ではないかと感じました。
「あの時、AEDがあればよかった」と後悔しないために
最後に、私はこのように意見を申し上げました。
防災の備えというものは、日常的に使うから用意するものではありません。
「もしもの時」に人の命を守るために用意するものです。
消防団は地域をよく知り、災害時には現場へ駆け付けます。
その車両にAEDがあれば、まさに「地域の中を動くAED」になります。
その備えが、一人の命を救うことにつながるかもしれない。
そして最後は、市長、副市長に直接、
「あの時、AEDがあればよかった」。そんな後悔をしないために、備えていただきたい。
と申し上げました。
消防団へのAED配備について、ぜひ実現に向けて具体的に進めていただきたい。
これからも、答弁をいただいて終わりではなく、実際の配備につながるよう、しっかり確認していきたいと思います。






コメント