【一般質問報告】野塩から「本のある居場所」を
9月議会の一般質問、図書館再編の2本目です。
1本目では、駅前図書館を「清瀬の中央図書館」としてもっと充実させ、旧書店跡地まで広げてはどうか、という提案をご紹介しました。
もう一つ、今回どうしても取り上げたかったのが、
野塩地域市民センターの旧図書館スペースを、これからどう使うのか。
ということです。
私が提案したのは、単に「サロンを一つ増やす」ということではありません。
本を大切にしながら、大人も子どもも過ごせる「本のある居場所」を、まず野塩で試してみる。
そして、そこで得た利用実態や市民の声を、これからの地域拠点づくりにつなげていく。
野塩を、そんな先行モデルにできないかと提案しました。
「図書館を戻してほしい」の中にあるもの
その背景には、市民懇談会で実際に聞いた声があります。
先日、市長が開催した「地域図書館跡地の活用に関する市民懇談会」に、私も参加しました。
正直に言えば、「懇談会」というからには、市長から一定の考えも示され、そのうえで市民と意見を交わす場になると思っていました。
実際には、市民がワークショップで意見を出し、市長はそれを聞くという形。
私が期待していた「対話」とは、少し違いました。
……この懇談会については申し上げたいことが多くありますが、議場では「今日はやめておきます」とだけ申し上げました。
ただ、参加したからこそ分かったこともあります。
「図書館を元に戻してほしい」
という一つの言葉の中に、実はいろいろな思いがあるということです。
「本を読みたい」
「たくさんの本から選びたい」
「静かに過ごしたい」
という声がある一方で、
「歩いて出かける目的がほしい」
「家以外に過ごせる場所がほしい」
「人とつながれる場所がほしい」
という声もありました。
子どもが過ごせる場所がほしい。
お茶を飲みながらゆっくりしたい。
話を聞けば聞くほど、市民の皆さんが求めているものは一つではありません。
だから私は、
「図書館を戻すのか、戻さないのか」という二択だけで考えるのではなく、市民がそこで何を求めているのか、その背景にあるニーズから考えるべきではないか
と思っています。
市も、市民懇談会では「歩いて出かける目的」「学習できる場所」「人とつながれる場所」など幅広い要望があったと答弁し、市民が求めているものは一つではないと認識しています。
だから、まず野塩からやってみる
地域図書館跡地は、野塩だけではありません。
でも野塩は、他の地域と比べて比較的早く次の活用に動ける場所です。
それなら、すべての地域拠点の形が決まるまで待たなくてもいいのではないか。
まず野塩でやってみる。
実際にどんな人が利用するのか。
どんな使われ方をするのか。
何が必要で、何が足りないのか。
やってみて初めて分かることもあります。
市からも、
「すべての地域拠点の形が決まるまで待つのではなく、まず野塩で試行的に新たな活用を始めることも視野に入れる」
との答弁がありました。
そして、給付金事業終了後、残っている書架や什器を利用して、旧読書室を市民サロンとして活用したいとのこと。
野塩には、本の置いてある市民サロンがないため、
「地域の皆さんが本に触れ合える場、くつろぎながら人とつながることのできる場として、早急に設置したい」
という答弁でした。
ここは、早く動こうという市の考えには賛成です。
でも、「普通のサロン」で終わらせないでほしい
ただ、私が大事だと思っているのはここです。
せっかく旧図書館という場所を使うのであれば、
これまでと同じような市民サロンを一つ増やすだけでは、もったいない。
これからの地域拠点を考えるための、
「本のある居場所」
として試してほしいのです。
例えば、他のサロンと同じように1,000冊程度の本を置くだけではなく、
やるなら5,000冊程度の本を置いてみる。
新聞や雑誌も置く。
読書や学習のできる席をつくる。
静かに過ごせる場所と、少し会話のできる場所をつくる。
そして、
どの年代の方が利用するのか。
何を目的に来るのか。
どんな本が読まれるのか。
どんな使い方が求められるのか。
実際の利用を見ながら検証していく。
私は、野塩をそんな先行モデルにしてほしいと提案しました。
貸出についても、指定管理者に協力してもらいながら、自動貸出機など、人手をできるだけかけずに運営する方法も考えられます。
「とりあえずやる」では意味がない
私は、まずやってみることが大事だと思っています。
方向性がすべて決まるまで何もしない。
それでは、時間はあっという間に過ぎてしまいます。
でも一方で、
「とりあえずサロンをつくりました」で終わっても意味がありません。
野塩でやったことが、次につながること。
利用実態や市民の声をきちんと見て、その結果を下宿や竹丘など、今後の地域拠点づくりにも生かしていくこと。
そこまで考えて、初めて「先行モデル」になると思っています。
議場では最後に、
「市民の思いを実現するために何が必要なのか、という発想で検討していただきたい」
そして、
「『やること』を前提に、野塩から一歩踏み出していただきたい」
と強く要望しました。
図書館を戻す・戻さない、だけではなく
地域図書館の再編は、どうしても
「図書館を戻すのか、戻さないのか」
という議論になりがちです。
もちろん、「本を読みたい」「たくさんの本に囲まれたい」という声は大切です。
だからこそ、本をなくすのではなく、本を核にして、地域にどんな場所をつくるのか。
そこまで考えたいと思っています。
本がある。
新聞や雑誌が読める。
勉強ができる。
静かに過ごせる。
誰かと少し話すこともできる。
子どもも、大人も、高齢者も立ち寄れる。
そんな場所が地域にあったら、どう使われるのか。
まず野塩で、本気でやってみる。
そして、その結果を次につなげる。
私は、野塩地域市民センターの旧図書館スペースを、そんな場所にしてほしいと思っています。
市が「早急に設置したい」と答弁した以上、ここも実際にどう形になっていくのか、しっかり見ていきます。




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